【今日から使える簡単血統データ】血統データ備忘録、今回は桜花賞の事前考察を行なっていきます!
前哨戦のラップ分析から、桜花賞で問われる資質との比較を行い、桜花賞で狙い目となる馬をピックアップできればと思います。
今回は一旦、血統を離れて、敢えてラップ分析に集中してみます。
また枠順確定後に血統データを交えた予想をYouTubeにて配信しますので、チャンネル登録がまだの方はぜひ。
まずは桜花賞のラップ傾向を見ていきます。
過去3年の桜花賞のラップ推移をグラフにしました。
2021年速いラップを刻み続ける一貫ペース。
2020年は馬場(重馬場)を考えれば前半からかなりのハイラップを刻む前傾ラップ。
2019年は中盤が緩んでのギアチェンジ戦。
この3年では2019が異質ではありますが・・・2018以前を見ても前半3F34秒台中盤、前半5F58秒台前半あたりの速いペースで流れて差し馬が台頭するケースが多く目につきます。
「速いラップを刻みながら、速い上がりも求められる。」
一見無茶振にも思える資質が問われる桜花賞。
このテーマを実践できる馬は、具体的に言えば・・・
「速いペース、緩まない流れでも、速い上がりを繰り出せる差し馬」
が狙い目となってきそう。
つまり、なるべく速いラップを刻んだ前哨戦をピックアップし、
そのレースで上位の上がりを繰り出した馬が桜花賞で狙える!という結論が導ける!
そんな感じのテーマで考察していきます。
それではまず、過去3年の桜花賞の平均ラップと、各前哨戦のラップ推移の比較です。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが・・・
走ったコース・距離も違ったりするので一概に比較する事は難しいとは思いますが、
クイーンC・フェアリーSは桜花賞の平均ラップよりも前半が遅いですね。
桜花賞へ向けては、前半が速い流れだった阪神JF、チューリップ賞、フィリーズレビューを経験していることがアドバンテージになりそう。
それでは各前哨戦をそれぞれ見ていきます。
阪神JFは前半3Fまでは桜花賞の平均よりも速かったものの、中盤が大きく緩む展開。
このラップ構成では瞬発力を持った馬が差しやすい展開なので、サークルオブライフ・ナミュールにとっては恵まれた流れ。とはいえ、この流れをしっかり追走して上で末脚を繰り出した点は桜花賞へ向けて大きなプラス材料。この2頭にとっては別途で緩まないラップでも末脚が繰り出せる裏付けがあれば、桜花賞へ向けて盤石といったところ。
一方で前半3Fかなり速い流れを先行して3着に残したウォーターナビレラに関しては強い内容。
ただ、しっかりとした末脚が求められる桜花賞へ向けてという観点では、好内容という感じではないですね。
中盤が緩んだところで脚が溜まるタイプではないことが証明されました形ですし、個人的にはウォーターナビレラは桜花賞というよりもスピードが活きる1400mのレースへ距離短縮する方が本領発揮につながると思っています。
ラブリイユアアイズに関しては判断が難しい、といったのが正直なところ。
桜花賞へ向けての資質は計れなかった印象ですが、ただ単純にG1でも通用する力を証明した形でしょうか。
その正体を探るためにも直行での桜花賞参戦は避けてほしかった・・・
桜花賞で求められる流れと比較して、かなり緩い流れなので無視しようと思いましたが・・・
注目のプレサージュリフトが出走したレースなので触れておきます。
グラフを見て一目瞭然だとは思いますが、桜花賞で求められるラップより遥かに緩い流れ。もちろんその分、直線でのトップスピードが問われた流れですので、これを後方から大外一気で差し切ったプレサージュリフトは圧巻の内容。
その末脚の破壊力はもちろん桜花賞でも大きな武器となりそうですが・・・本番で速いラップが求められても同じような末脚が発揮できるかどうかは別途で裏付けが欲しいのが本音。
これだけスケールの大きな馬ですから、桜花賞本番の舞台ですんなり対応してもおかしくはないですし、意外とペースが緩んだりしたら自慢の末脚が炸裂する可能性もあります。
ただ例年の傾向通り、高いスピード能力と一定のスピードを継続できる持続力が問われる流れであれば、まだそこへ対応する証明は全くできていないという事実が重くのしかかります。
もちろん桜花賞で人気を集める一頭ですが、ラップ分析からは不安が残る現状です。
2着スターズオンアースはこの恵まれた流れでプレサージュリフトに歯が立たなかった内容を見れば桜花賞で逆転することは難しいと思われます。
もっと距離を延ばすことで良さがでるタイプのように思います。
3着ベルクレスタはプレサージュリフトを差し置いて上がり最速を記録。
その末脚の破壊力は認めますが、この遅い流れでありながら後方待機になってしまっていますし、阪神JFでも前半は後方の位置どりだった点から考えれば「スピード不足」が現状。桜花賞でも例年通り前半で速いラップがラップが求められれば追走で一杯になりそう。もちろん後半で差を詰めてくる事は考えられますが、物理的に届く位置で直線を迎えられるかどうか。スターズオンアースとの比較でも桜花賞で買う必要ななさそうですが・・・
ただ2019のような中盤が緩むラップになり、そこで上手く立ち回ることができれば台頭する目も僅かに考えられる。
ただこの馬も距離延長で見たい馬だと思っています。桜花賞で良いところがあればオークスで注目したいところ。
相対的には中緩みに見えますが、阪神JFよりは中盤の緩みが小さく桜花賞へ向けては良い予行練習になったレースかと思います。
そんなレースで中団から余裕の差し切りを見せたナミュールは圧巻。
今までのレースで世代屈指の高い瞬発力は見せていましたが、前半3Fで本番クラスの速いラップを刻んだ今回で見事に中団につけられたことで本番で位置どりが悪くなるような不安がないことを証明しました。
阪神JFの内容と合わせ技で桜花賞へ向けて死角がないように思えます。
2着だったピンハイはラップ的に恵まれた展開でその瞬発力を証明した形。
前走とは一転して先行策を見せたサークルオブライフはその実力を発揮できず。
もちろん叩き台の仕上げだったかとは思いますが、先行策で今まで以上に良さがでるタプではなさそうですね。
ただ逆に前半が速く流れても先行できるスピードを証明したのは事実。これで本番でもっと中盤ラップが速くなったとしても大きく崩れることはなさそうですが・・・この馬の上位互換のような存在のナミュールがいる時点で桜花賞で勝ち切れる可能性は低そうです。
今回取り上げた前哨戦の中では唯一の1400m戦なので当然とも言えますが、桜花賞で求められるラップよりも速いラップを断続的に記録しています。
桜花賞の速い前半ラップに戸惑いそうな馬が多い中、フィリーズレビューを経由して参戦する馬にとっては既に経験済ということで、これはかなりのアドバンテージ。
ただもちろん1Fの延長と、さらに速い上がりが求めれることは逆に大きなハードルとなります。
1着サブライムアンセムは後方から上がり最速で差し切り。距離が延びても対応可能であれば桜花賞では面白い存在となりそう。この辺りは最後のまとめパートで血統を絡めてお話しします。
2着ナムラクレアに関してもサブライムアンセムと同様の事が言えそう。ただサブライムアンセムの方が一つ抜けた存在となりそうなので、本番で距離が延びても逆転は厳しそうな内容。
3着アネゴハダはこのハイラップを前受けして粘る強い内容。このレースで最も内容的に強かったのはこの馬。ただこれは距離延長に繋がる内容ではなく、むしろ距離短縮で更に上昇がありそうな内容。
1200~1400での強さは認めつつも、桜花賞では買う必要はなさそう。
まとめ
ここまで見てきた内容のまとめをさせていただきます。
まずは上位人気が想定される馬から。
ナミュールは死角なし。ただし好不調の波があるタイプに見えるので、阪神JFの時ようにフィジカル的にもメンタル的にも不調であれば狙い下げる必要はありそうですが…
プレサージュリフトについては、そのスケールは認めつつも、ハイペースに対応できる裏付けは皆無。
基礎スピードが求められない展開、ラップになれば末脚が爆発する可能性はあるものの、馬券的にはこれを狙い下げて妙味を追いたいイメージ。
サークルオブライフは大崩はないと思いますが…ナミュールやプレサージュリフトとの横の比較で勝ちきれないレースになることが確実だと思います。
では、その他の馬について。
前走ハイペース1400で上がり最速で差し切っての参戦となるサブライムアンセム、フォラヴリューテはペースに戸惑うことはなく、尚且つ一定の末脚は期待できそう。
サブライムアンセムは近親にコディーノ、チェッキーノがいる血統で距離延長も歓迎のはず。
フォラヴリューテはエピファネイア産駒で母はマイルG1馬ということで1400限りの馬ではなさそう。
血統面も交えて考えると上記2頭はヒモ候補筆頭として考えたい。
その他詳細な内容はぜひYouTubeチャンネルにて!