血統データ備忘録

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秋華賞2022ラップ適性ベスト3!阪神開催の秋華賞への適性を持つ馬は?

 

 

 

いよいよ牝馬三冠レースのラストを飾る秋華賞が近づいて来ました。
久々にラップ分析をしてみようと思いますのでお付き合いください。
血統データ備忘録を始める前は『競馬ラッパーMASA』として活動しようと考えていた時期がありました。
今となっては道を踏み違えなくて良かったと思っていますが、たま〜に思い付きでラップ分析をしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

 

 

 


今年は昨年に引き続き京都競馬場改修工事の影響で阪神競馬場開催となります。
まずは阪神芝2000mと京都芝2000mのラップ傾向の違いを見ていきます。

 

 

 

京都芝2000mのラップグラフ(オレンジ色)は2019年/2020年秋華賞の平均値です。
阪神芝2000mのラップグラフ(水色)は2021年秋華賞、そして同じく阪神芝2000mで開催の牝馬限定重賞マーメイドSの過去2年分(2021,2022)の平均値です。

京都芝2000mでは阪神と比較して前半に掛かる負荷が大きいグラフ構成となっています。
もちろん馬場差がある(2019.2020秋華賞稍重)ので何とも言えませんが…
テンの3Fが速く、中盤でラップが緩むものの、ラスト4Fで再度加速し、ゴールまで加速し続けるようなラップ構成となっています。

このようなラップ傾向となるのはコース形態が大きく影響しています。
阪神芝2000mと京都芝2000mのコース形態を見ています。




京都芝2000mのコース形態

出典:JRAホームページより Select an Image

スタートして最初のコーナーまで平坦で尚且つ距離があるのでペースが上がりやすい。
向正面半ばから京都名物の坂を上って3コーナーから徐々に下り坂。
坂を下りながら4コーナーを回って平坦の直線へ。

登り坂の影響で2000m戦で言えば残り1200m~1000mの地点でラップがガクッと落ち込み、そこから下り坂の影響でゴールまで加速し続けるラップとなります。

阪神芝2000mのコース形態

出典:JRAホームページより Select an Image

 

スタート直後に登り坂があるので前半は物理的にペースが上がらないコース形態。
京都芝2000mに比べて前半のラップが緩い傾向があるのはこのコース形態の影響が大きいですね。

 

 

阪神競馬場芝内回りコース高低差

出典:JRAホームページ Select an Image

 

スタート直後の坂を越え、そして迎えた2コーナーを回ってからは残り200mまでずっと下り坂。
中盤のラップが全く緩まず、緩まないどころか加速し続けていくラップになりやすいのはこのコース形態の影響ですね。
前半はスローになりやすいですが、そこから下り坂の影響で加速し続けるラップが求められます。ただし、京都との大きな違いがラスト100mでの急坂。冒頭のグラフでも終盤に大きな失速がありましたが、その傾向はこの急坂の影響ですね。



それではここでもう一度冒頭のグラフを見てみます。


繰り返しになりますが・・・
京都芝2000mのラップグラフ(オレンジ色)は2019年/2020年秋華賞の平均値です。
阪神芝2000mのラップグラフ(水色)は2021年秋華賞、そして同じく阪神芝2000mで開催の牝馬限定重賞マーメイドSの過去2年分(2021,2022)の平均値です。

やはり阪神芝2000mのラップ傾向は京都芝2000mと比較して前半3Fのラップが遅くなる傾向がありますね。
※実際の前半3Fの数値(それぞれの参考レースの平均値)は阪神:36.1、京都:35.0と約1.1秒の差がある。

ただしその分、阪神では残り1200mから早くもスパートが始まり、そのままラスト400mまで加速し続けます。
かなりの長い区間において脚を使い続ける必要がありますね。ただし坂の影響+超ロングスパートの影響が大きいのでしょうがラスト400m〜ゴールまで失速するラップが刻まれます。
長い区間で加速し続けるラップを刻み、ラスト2Fで失速するレースラップの区間をどれだけ失速を耐えられるか(失速を抑えられるか)という資質が求められそう。

阪神芝2000mで行われる秋華賞は、京都芝2000mで行われる秋華賞と比較してより長い区間で速い脚を使い続けるロングスパート適性が大きく問われるレースになりそうですね。

そして上がり3Fのラップ傾向としては京都では「加速し続ける能力」が求められるラップ傾向でしたが、阪神では逆に「失速を我慢する能力」が問われるラップ傾向。
上がり3Fでは正反対の資質が問われそうですね。




位置取りと着順の傾向としては、2021秋華賞も2021,2022マーメイドS【先行馬2頭+差し馬1頭】で決着。
これはラップ傾向から予測できる現象で…
①テン3Fが緩い→先行馬が前半で楽ができる
②ラスト2Fで失速するラップ→この区間で差し馬が差してくる

基本的には①の事象から先行馬が有利なラップ構成ですので、ロングスパート適性の高い先行馬を狙う作戦で良いはず。
ただし、②の現象から同じくロングスパート適性の高い差し馬が存在する場合は注意が必要ということですね。

これ以降は、上記の分析を踏まえて【ラップ適性ベスト3】の発表となりますが、着順の傾向通り【先行馬2頭+差し馬1頭】という構成でのランキングのピックアップとさせていただきました。
※差し馬のランクイン馬は抽選対象となっています…

 

 

 

 

 

第一位
アートハウス

 

忘れな草賞では残り1400m地点からロングスパートでゴールまで継続して加速し続けるという圧巻の持続力を披露した。
もちろん前半600mが緩かったことが大きいですが、急坂を全く苦にせずしっかりと駆け抜けた点は評価できる。
この持続力を買って「距離延長で更に!」とオークスでも上位評価をしたが、結局「溜めてキレる」タイプの馬が好走するレース質になってしまった。
夏を超えての成長も見られ、ローズSでは今回の秋華賞の傾向と似たラップ構成のレースを先行して危なげなく勝ってみせた。
先行力もあるタイプで、前半600mで急かされない阪神芝2000mならこの馬の脅威の持続力が発揮できる!

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第二位
スタニングローズ

ロンスパ&失速のレース質で実績。オークス2着はスタミナの証明。急坂も安心。 Select an Image

フラワーCでは緩い前半からの持続力勝負。急坂をしっかりこなしての勝利で今回につながる内容。
紫苑Sでは中盤が緩んだレースではあったものの、残り1000mからの長いスパートを求められたレースで急坂での失速を乗り越えて勝利。
オークスでも掲示板に載った馬の中では最も先行していた位置取りからの2着。長い距離でのスタミナも証明済で、ロングスパート戦の中でも最後の急坂に耐えられるスタミナを持っている。
あまり勝ち切るイメージは湧きませんが、2着3着候補としては安心して見ていられそう。

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第三位(差し馬)
モリーレゾン
※抽選対象

ロングスパートからの失速ラップとなった北海Hを後方から上がり最速差し切り! Select an Image

北海ハンデは1800m戦ですが、残り1200mからのロングスパート戦。これを後方から上がり最速で差し切る圧巻の内容。
レース全体のスパートが早すぎたせいか、ラスト400mからレースラップが失速。ここでしっかり差し切るあたり、ロンスパからの失速するラップを味方につけて差してくる資質は高い。
前走は速かったテン3Fでいつもより前目につけてしまったことで末脚の破壊力が削がれたと思っています。トラックバイアスも不利に働きましたし、左回りも影響したかもしれません。
もちろんトラックバイアスに左右されやすいタイプではありますが、今回の秋華賞でも差しがある程度届く馬場状態なら期待できそう。
抽選を突破して出走してほしい!

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以上、秋華賞ラップ適性ベスト3をお届けしました!
モリーレゾンは抽選対象なので、まずは抽選を突破できるよう祈ります。

血統分析を交えた最終予想はYouTubeにて公開します。
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