今日から使える簡単血統データ【血統データ備忘録】
今回は2023年日本ダービーの考察を行っていきます!
ディープインパクト産駒の出走が0頭となり、いよいよ血統も一つの時代の転換期となりそうです。
ディープインパクト産駒が圧倒的な成績を誇る本レース、今までの血統傾向データが使えない以上、当レースの血統傾向以外のファクターを考慮して考察していく必要がありそうです。
今回もラップ分析の観点を交えて、一部血統的な仮説も交えてお届けしていきますので是非最後までお付き合いください!
今回は3つのポイントに絞って日本ダービー2023の考察を簡潔にお届けします。
まずは『どんな資質が問われるレースになる傾向があるのか?』という部分をラップ分析の観点からオークスとの比較対比でみていきます。
そして何といってもディープインパクト産駒不在のダービー。
ここ最近は母方に米国的なスピード血統を持つディープインパクト産駒が圧倒的なパフォーマンスを発揮する傾向があったれーすですが…今後はどのような血統が台頭してくるのか。直近の東京で行われたG1レースの傾向を踏まえて仮説を立てていきます。
上記2点から、今までは相性のあまり良くないとされてたローテに注目して注目馬を2頭ご紹介します。
尚、本記事はレース当週水曜日午後(枠順発表前)に制作しています。
枠順・当日の馬場状態などを踏まえた最終予想についてはTwitterで事前に公開させていただきます。
Point.1:オークス対比で見るラップ傾向
まずはダービーのラップ傾向から見ていきます。
ダービーは『どんな能力が求められるレースになるのか?』という部分を、オークスのラップ傾向との対比で見ていきます。
もちろん馬場状態や時計の出方も違うので一概に比較できるものでもありませんが…
同じ東京芝2400mで行われる世代別のG1レースですが、ラップ傾向には大きな差があります。
前半5F(1000m)が1分を切るレースとなったのが直近5年でダービーでは2回なのに対してオークスでは4回と、オークスの方が前半5F(1000m)が速くなる傾向があります。
ダービー当週はCコース替わりとなるため、一般的にはポジション争いが激しくなりますし時計も出る傾向が強いので、「Cコース替わり」ということも考えれば実数値よりも『ダービーの方が前半が遅い傾向が強い』と言えそうです。
また後半5F(1000m)のタイムを見ると…
直近5年間で後半5F(1000m)のタイムが58.5以内となった年がダービーでは3回あるにもかかわらずオークスでは1回しかありません。
この2点からは「ダービーの方がラップの後傾度が大きく、レース後半をどれだけ速く駆け抜けられるか」という能力が問われるレース質になりやすいといことがはっきりとしています。
また今年は皐月賞はハイペースでしたが…その皐月賞を引っ張ったグラニット、道中からそのグラニットにプレッシャーをかけ続けたタッチウッドが不在のメンバー構成。
今年も前半緩めで流れて後半6F~5Fが速くなるラップとなりそうな気配です。
Point.2:血統傾向の転換期
今年はディープインパクト産駒の出走がいよいよ0頭になりました。
ディープインパクト×米国血統の配合の馬の活躍傾向が強かったダービー。今年からはその血統傾向が使えません。
今後血統傾向がどのように変化していきのでしょうか?独断と偏見での仮説も交えながらお届けします。
過去10年でディープインパクト産駒が6勝と圧倒的な成績。
私もダービーとなればまずはディープインパクト産駒を探していましたし、中でも母方に米国系のスピード血統を持つ馬を狙ってきました。
その血統傾向が使えず…どうしたら良いものか?と考えてしまいます。
先ほどご紹介した通り、ラップ傾向にはダービーは『後半をどれだけ速く駆け抜けられるか』という能力が問われるレースです。
そのようなレースではディープインパクト産駒の直線での爆発力に加えて、米国血統から来るスピード持続力を併せ持つ馬がパフォーマンスを最大限発揮できる舞台です。
それ故に母方に米国的なスピード血統を持つディープインパクト産駒がレースを席巻する傾向が強かったのでしょう。
それではどんな血統を狙えばよいのか?
今年東京競馬場で行われた世代別のG1レースであるNHKマイルカップとオークスで好走した馬の血統的な共通点を探ってみました。
オークスではトニービンとプリンスリーギフトの血を併せ持つ馬が1~3着。
NHKマイルカップでは1着馬がトニービン持ち、2~3着がプリンスりーギフト持ちという結果から見るにこ「トニービン」「プリンスリーギフト」がカギとなりそうです。
持続的な末脚を武器に東京の中距離で活躍傾向のあるトニービン、高いスピード能力とそのスピードを持続する能力が武器のプリンスリーギフト、この2頭の血統を内包する馬がNHKマイルとオークスで好走したのは偶然ではないでしょう。
まだ仮説の域は出ませんが、今年はこの「トニービン」と「プリンスリーギフト」に注目したいと思っています。
Point.3:あのローテが狙い目となる?
ではそんなラップ傾向と血統的な仮説から注目の前哨戦が浮かび上がりましたのでご紹介します。
勝ち馬を出していない不名誉な前哨戦として有名な青葉賞に敢えてフォーカスを当ててみます。
今年の青葉賞は例年の傾向よりも前半がやや緩めに流れ、後半6Fが速く流れたレース。
そんなレースで後方から上がり最速の脚を使って1~2着となったスキルヴィングとハーツコチェルトについては『後半をどれだけ速く駆け抜けられるか』という資質を持っていることが明白ですね。
前半がやや緩めに流れた点はありますが、今年のダービーもメンバー構成的に例年よりも前半が緩めに流れる想定ができますので、ダービー本番へ向けて直結する内容だったといえるのではないでしょうか?
ダービーでパフォーマンスを爆上げしてくる傾向のあったディープインパクト産駒が不在となれば、既にダービー本番で問われる能力を示している青葉賞1~2着馬に注目するべきだと考えます。
しかもその青葉賞1着馬スキルヴィングはトニービン、プリンスリーギフト持ちです。
思えば昨年のダービーの1.2.4着馬はトニービン持ちでしたね。
ラップ的にも血統的にも未だ勝ち馬を輩出していない不名誉な前哨戦、青葉賞組の2頭に敢えて注目するべきだと考えました。
ダービー2023注目馬
スキルヴィングはダービーを見据えたローテーション。前走は明らかに安全運転をしていましたし、ルメール騎手の継続騎乗は心強い。
皐月賞組でダービーでパフォーマンスを爆上げしてきそうな馬が見当たらないのであれば、相性の悪い前哨戦ですが青葉賞でダービーで必要とされる資質を既に証明しているこの馬を一番手としてみる予定です。
そして二番手はハーツコンチェルト。こちらは青葉賞でマイナス10kgと究極の仕上げだったように見えるので…ダービー本番でどれだけお釣りが残っている状態なのかがカギとなりそうです。
その他にもトニービン持ちの馬や高いラップ適性を持ちそうな馬をピックアップして最終予想を展開していきます。
この記事は週中時点での考察となります。
最終予想はTwitter、YouTubeで公開予定となっていますのでお楽しみに!